「教育費、今の貯め方で合っているのかな?」「ある程度現金が貯まってきたけどこの先も預貯金を続けるだけでいいのかな?」・・・こんな疑問にお答えします。今日のコラムでは年齢別の子供の教育費の貯め方を分かりやすくお伝えします。
年齢別の教育費は、別のコラムにまとめてあります。
そちらを先に読んでいただくと、今回の内容がより分かりやすくなるはずです。
https://fp-commons.jp/case/column/データから見る教育にかかる費用.html
midashi1
1.子供の年齢別!貯蓄方法
✔︎ 子供の教育費、0〜3歳の貯め方
子供が出来たら学資保険・・・という時代は終わりました。今50代、60代の親世代は学資保険にお金を預けておくととても増えた世代なので、子供や孫にも学資保険を進める方がいまだにいらっしゃるようです。
でも今はみなさんご存知の通り超がつく低金利時代です。貯蓄目的で学資保険にお金を預けるメリットはほとんどありません。
では、子供が出来たらどうしたらいいのでしょう。将来かかる教育資金のために、子供が小さいうちから何か始めたいという方は多いはずです。
教育費のコラムで触れましたが、実は子供が小さい時期は貯めにくいご家庭も多いんです。保育料ってバカにならない金額ですもんね。この時期に無理して貯めて貯蓄への挫折感を感じるより、頑張りすぎないことが大切です。
子供が0〜3歳の間は無理せず、でも確実に貯めるために活用したいものがあります。それが児童手当です。この児童手当を全額貯めることを第一の目標にしましょう。児童手当は0〜3歳未満は一律15,000円です。児童手当は年に3回、それぞれの前月分をまとめて世帯主の銀行口座に振り込まれます。振込されるのは6月、10月、2月です。
このそれぞれの月に児童手当を子供専用の銀行口座に入れるなど、生活費とは切り離してしまうことが重要です。世帯主の口座から子供の口座へ振り込む作業だけなら、慣れない育児でバタバタしていてもできそうですよね♪
もし児童手当を生活費に充当しないと暮らしていけないという場合は、貯蓄よりも生活費の見直しを優先させましょう。
✔︎ 子供の教育費、4歳〜6歳の貯め方
この年齢の子供がいるご家庭の貯蓄金額は、通う園によってかなり差が出る傾向にあります。
払っている保育料がかなり高く貯蓄が出来ないと悩む方も少なくありません。高い保育料を払ってまで仕事を続けるのはどうかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、長い目で見ると共働きであることはメリットが多くあります。
保育料などの教育費と貯蓄で悩まれているご家庭は、「我が家の貯めどきは今ではない」と割り切ることが必要です。我が家の貯め時はいつなのか知りたいという方は、ライフプランを作れば各ご家庭の貯め時が分かりますよ。
子供が4歳〜6歳のご家庭も、0〜3歳と同じで「児童手当」は無いものとしてしっかり貯めましょう。3歳以上から小学校修了前までの一人あたりの月額は10,000円です。
また、2019年からは幼保無償化が始まりました。無償化で浮いた分の教育費が、生活費などに何となく消えてしまわないよう、形のあるもので残しておきたいですね。子供専用の銀行口座で、積立式の定期預金などを活用するなど確実に貯められる仕組みをつくることも重要です。
無償化については別のコラムで詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。
✔︎ 子供の教育費、7歳〜12歳の貯め方
子供が7歳〜12歳のご家庭はスポーツなどの習い事や、塾などの学校外の費用(学校外活動費)をいかにコントロールできるかがポイントになってきます。学校外活動費をかけすぎてしまうと、将来の教育資金を貯めるのが難しくなりますし、かといって何もしないというのは現実的ではないですよね。
習い事や塾など一旦始めてしまうとなかなか辞めにくいものです。小学校入学前から近所の習い事や塾をある程度リサーチしておいて、我が家の予算はここまでと決めてしまう、そして周りに流されないといった工夫も必要ではないでしょうか。
また、小学校に入ると日中にまとまった時間ができます。これまで専業主婦として子育てに専念していた方も、アルバイトやパートなどで働いて、その分を子供の教育資金として貯めることができれば将来の余裕につながります。
このように工夫して捻出した分や、ママが働いた分の収入を、将来の教育資金の貯蓄に回しましょう。
✔︎ 子供が13歳〜15歳の貯め方
教育資金準備の追い込みは中学生でする必要があります。もし児童手当を全額貯めていたら、第一子・第二子の場合は約200万円、第三子であれば約260万円が貯まっているはずです。これだけあれば、大学の初年度分くらいは何とかなりそうです。
ただし、子供が公立中学校に通っている場合は100%高校受験をすることになります。その準備のための塾や家庭教師の費用がかかることを念頭に入れておいて、貯まっている教育資金には手をつけない前提です。
子供が入学してホッとしたら、塾と家庭教師代、そして受験の費用を13歳のうちに貯め始めましょう。少しの額でも大学の教育費と別に準備しておけると心の余裕につながります。
✔︎ 子供が16歳〜18歳の貯め方
子供が高校生の間は、塾などの学校外活動費が増える傾向にあります。そのため貯蓄はなかなか難しい、さらにこれまで貯めてきた貯金を切り崩すこともあると覚悟しておきましょう。産まれた時からコツコツ貯めてきご家庭はある程度の教育資金がすでに貯まっているはずです。
もしうまく貯めることができずに資金が足りない場合は、奨学金の利用や、進路の変更も早いタイミングで考えておきたいですね。
高校生以降は教育資金を大きく増やしていくことができないとしても、貯金を取り崩す額を最小限に止めることができればいいと割り切って考えるようにしましょう。
midashi2
2.教育資金の準備を楽にするコツ
子供が小さいうちから子供の将来を不安に思う方は少なくありません。でも、教育資金が一番かかるのは子供が大学入学前と大学在学中です。
もし子供が0歳ならあと18年ある訳です。子供が6歳でもあと12年ありますね。当たり前のことですが、10年超の期間があるのに独身時代や夫婦二人の時と同じ貯蓄方法しか知らない、やらないというのはとても“もったいない”と思うのです。
「じゃあどうすればいいの?」という方に、是非知っていただきたいのが投資という選択肢です。
mi3
3.投資が必要な本当の理由
大学時代に教育費が多くかかるのは前述した通りです。教育費は人生における三大費用のうちの一つですから、準備するに越したことはありません。
ただ、他の費用(住宅と老後)にももう少し目を向けて欲しいと思います。特に老後は、必ず誰にでも訪れるものです。それなのに、私がこれまでライフプランのご相談を受けたご家庭の9割は老後資金が足りませんでした。しかも、老後資金が足りないという事実すら知らないという状況です。それってとても怖いことだと思いませんか?
だから、このコラムを読んでくれているあなたにも、自分ごととして将来のお金のことをもう一度しっかり考えて欲しいのです。投資を学べば教育資金だけではなく、老後の生活まで変えることが出来ます。そして投資を学ぶなら早ければ早い方がいいです。だから、まず教育資金を考える世代の30代、40代の方にこのコラムが届くといいなと思っています。
midashi4
4.全年齢共通!教育資金の一部を投資で準備
「もう始めているよ」という方も、「これからやってみたい」という方も、投資をするなら最低限の知識は必要です。まずいくら投資できるかを判断するために、期間で分ける方法をご紹介します。今すでにある資産や、これから働いて得られる収入を期間ごとに短期・中期・長期の3つに分けてみましょう。
短期は、日常生活などいつでも使えるようにしていくお金です。普通預金で準備しておくといいでしょう。
中期は、将来使う予定が決まっているお金のことです。換金性は普通預金より劣りますが、安全性が高く少しでも利率の良いもので準備しましょう。例えば定期預金や財形、債券などでもいいですね。
最後に、当分使う予定がないお金は長期に分類します。この長期で使う予定のないお金を、リスクはあるけれど増える可能性のある資産(株式型投資信託や債券型投資信託など)へ投資して、少しでも増やせるように工夫してください。
midashi5
5.長期投資が安心な理由
長期投資が安心な理由は主に3つあります。
まずリスクとリターンについてです。投資でいうリスクとは、振れ幅のことを指していて、持っている商品の価格が上がっても下がってもリスクがあるということになります。通常、リスクというと元本割れのイメージがある方も多いのではないかと思うので、投資でいうリスクとは、価格の振れ幅のことを言うということに注意してください。
長期で投資をすると、このリスク(価格の振れ幅)を小さくできるんです。
次に、資産分散の効果です。投資において、よく使われる格言があります。「卵を1つのカゴに盛るな」というものです。1つのカゴにたくさんの卵を入れていると落ちてしまった時に全て割れてしまいますね。資産においても同じことが言えます。1つの資産に集中して投資すると、万が一下がった時のダーメジが大きいですよね。そのため、値動きの異なる資産に分散して投資した方が、上がったり下がったりするリスク(価格の振れ幅)を平均すると小さくすることができます。
最後に、時間分散の効果をご紹介します。投資をする時に「いつ買うか」と「いつ売るか」の判断はとても難しいですよね。一度に全てのお金を投資するのではなく、購入時期を分けることでタイミングを逃さず投資を続けることができます。
実際に投資をしてみて難しいなと思うのは、感情に左右されることです。上がるかなと予想して投資したのに、下がった時の落胆感・・・逆にもう損したくないと思って売ったのに、翌日にものすごい上がった時のやるせなさ。経験してみないと分からないことも多いですが、投資を始める時にこういった感情に左右される必要は、私はないと思っています。そのため、毎月一定額を自動的に購入できるような仕組みを作ることをお勧めしています。
今日のコラムでは年齢別に子供の教育費の貯め方に絞ってご紹介しました。どのように準備するか、具体的にイメージできましたか?
実は教育費の不安を解消するには他にもいくつかのポイントがあるんです。その方法や考え方をもっと知りたい方は、無料のメール講座「教育費に悩まない賢いママになるための5ステップ」をご活用ください。子育てや仕事でまとまった時間のない方でも、隙間時間に読むだけで不安が解消のヒントが見つかるはずです。