2020年06月12日
教育費

幼児教育・保育の無償化のしくみと3つの対策

 

201910月から始まった幼児教育・保育の無償化。もうすでに始まっている制度ですが、その仕組みは意外と知られていない気がします。子供の将来の選択肢を増やすためにもその仕組みと対策をしっかり押さえておきましょう。

 

 

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1.幼児教育・保育の無償化になる対象者を確認

メインの対象者は、3〜5歳の子供を持つ世帯です。年収に関わらず対象になるのは嬉しいですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無償化といっても、実際には対象外となる費用も多くあるため、その点は注意が必要です。詳細は施設ごとに異なりますが、主に実費で徴収される費用(通園送迎費、食材料費、行事費等)は対象外です。

 

また、実費以外の部分でも教育充実費、施設管理費、教材費等といった名目の費用は対象外になります。

 

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2.ケース別、幼児教育・保育の無償化の例

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妻が自営業、子供が4歳で私立幼稚園(旧制度)に通っている場合

住民税非課税世帯ではないため月額28,500円までが無償化の対象となります。さらに幼稚園では預かり保育が不十分なため別の一時保育(認可外保育施設等)を利用した場合は、上限月額11,300円までが適用され、合計で上限月額39,800円が無償化の対象となります。

 

預かり保育を利用するには、保育の必要性(月48時間以上の就労等)を認めてもらう必要がありますので、上記の例で妻が専業主婦の場合は預かり保育の無償化には該当しません。

 

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夫婦共働きで認可外保育施設に4歳の子供を預けている場合

この場合は保育の必要があると認められれば上限37,000円が無償化の対象になります。認可保育施設に入れず、やむなく認可外保育施設に入れている場合や、英語などの教育を重視した認可外保育施設を望む家庭にとってもこの金額はありがたいですね。

 

ただし無償化の対象となる認可外保育施設は、都道府県に届け出をし、国の指導監督基準を満たし、かつ市町村が確認した施設に限られます。

 

基準を満たさない場合も5年間の猶予期間が設けられていますが、大切な子供を預けるところなので慎重に選びたいですね。気になる園には「無償化の対象となりますか?」と確認してみましょう。

 

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3.知っておきたい幼稚園ごとの制度の違い

さて、ここらかは主に認定こども園、私立幼稚園に通う世帯の方向けのお話です。少し難しい内容になりますが、無償化の話には必ずといっていいほど出てくる「新制度・旧制度(未移行)」についてお伝えしますので、ついてきてくださいね。

 

まず無償化の説明で度々出てくる「新制度」という言葉ですが、平成27年から始まっている子供・子育て支援新制度のことを指します。

 

まず無償化の説明で度々出てくる「新制度」という言葉ですが、平成27年から始まっている子供・子育て支援新制度のことを指します。これは簡単に言ってしまえば“働きたいママにとって子育て支援がもっと受けられるようになる制度”です。今日は無償化の部分に絞ってお伝えしますね。

 

早速ですが新制度と旧制度(未移行ともいう)の違いについて、利用者目線で見ていきましょう。

 

【旧制度(未移行)】

  1. 利用料が月額25,700円まで無償になります

 

【新制度】

  1. 保育料が所得の階層別で決まり、利用料は無料になります

 

新制度はあらかじめ保育の必要性や保育料などの利用者負担を判断し、一人一人に応じた区分の認定を行うことから、その利用料の全額が無償化となります。

 

旧制度(未移行)の幼稚園においては、新制度との公平性の観点から月額25,700円という上限を設けているという考え方であるため、利用料が月額25,700円よりも低い場合でも25,700円との差額を他のサービスの無償化に利用するということはできません。これが一番の大きな違いですね。

 

その他にも幼稚園や保育園、認定こども園をきょうだいで利用する場合、2人目は半額、3人目は無料となり、子供が二人以上いる世帯では新制度の園を利用すると保育料が軽減されることになります。

 

認定こども園の場合は、新制度、幼稚園の場合は多くが旧制度で未移行のままです。教育内容や通園のしやすさはもちろんですが、新制度・旧制度という判断基準も追加してもらえたらと思います!

 

特に子供が3歳頃になったら働きたいと考えているママには新制度園がおすすめです。

 

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4.無償化のメリット・デメリット

無償化のメリット・デメリット

ここで一旦幼児教育・保育のメリットとデメリットをまとめておきます。

メリット

✔︎  教育費の負担が減る

消費税増税と相殺してどのくらい影響があるか微妙なところではありますが、教育費の負担が軽くなるのはありがたいですね。

✔︎  預け先の選択肢が広がる

保育園や幼稚園の保育料負担を気にせずに教育方針や環境で施設を選べるようになるのは魅力的です。

 

デメリット

✔︎  無償化とはいえ、全て無償になるわけはない

実費負担分はかかるので、どこまでが無償化の範囲かをきちんと確認する必要があります。

✔︎  財源不足や保育士の不足で“保育の質”が低下する不安

 

私の住む世田谷区は待機児童数が多いため、これまでは希望する施設に入るというよりは入れるところに入るという世帯が多くありました。費用面のハードルが下がった結果、施設の選択肢は広がります。預けたいと思う世帯が増えることに伴い、財源不足や保育士の不足が浮き彫りになり“保育の質”を不安視する声があります。

 

幼児教育・保育の無償化で3〜5歳の子供を持つ世帯には目の前の教育費の負担が減ることになります。

そこでよくある失敗として浮いたお金を生活費や習い事に使ってしまうというものがあります

 

先ほどケース2でご紹介したご家庭を例に、3歳〜5歳の3年間で浮いた分の教育費を全て貯めるとします。総額は37,000円×36ヶ月(3年間)=1,332,000円です。まとまると大きな金額になりますよね。

 

実はこれらのお金が必要になるのは高校生や大学生の頃なんです。

もし幼児教育・保育の無償化で浮いた分のお金を生活費や習い事に使ってしまっていたら・・・あの時やっぱり貯めておけば良かった・・・とこの先後悔することになるかもしれません。

 

そうならないためにやっていただきたい3つの対策をこれからお伝えしますね。

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5.無償化に該当する子供がいる世帯がやるべき3つの対策

親としては子供が希望する進路に進ませてあげたいと思いますよね。そのために、無償化が始まった今だからこそやって欲しい3つの対策があります。

 

1.  早めに教育の資金計画を立てる

2.  無償化で浮いた分は将来の子供費として生活費と切り分ける

3.  より効率の良い教育資金の準備方法を考えて実行する

 

まず何よりも一番はじめに取り掛かって欲しいのが教育の資金計画を立てることです。どういう進路に進ませたいのか、その場合いつ・いくらかかるのかが分からないと、貯める目標も見えてきません。

 

次に、無償化など自分で頑張らなくても浮いたお金はなるべく生活費と切り分けておきましょう。特に銀行口座から学費が引き落とされる場合など、「どのくらい浮いたか?」は意識しておく必要があります。また自分で頑張らなくてももらえるお金には児童手当なども該当しますね。これらも生活費と切り分ける工夫ができればベストです。

 

最後に、生活費と切り分けておいたお金を、より効率的な方法で貯めたり増やしたりできないかを考えます。ここで大切なのが実際に行動に移すことです。学資保険はどうかな、資産運用をはじめてみようかな、と思っているだけでは意味がないということですね。

 

 

これらの対策はもちろんご夫婦で話し合って進めていただくこともできると思います。

でももし今すでに

 

「どうやって計画を立てていいかわからない」

「生活費が赤字で何とかしたい」

「今のままの教育資金準備で問題ないか不安」

 

などの想いを抱えているなら、無料のメール講座「教育費に悩まない賢いママになるための5ステップ」もご活用ください。子育てや仕事でまとまった時間のない方でも、隙間時間に読むだけで不安解消のヒントが見つかるはずです。

 

子供が小さいうちから計画的に準備をすれば、親の負担は少なく、希望する進路を叶えてあげることがきっとできるはずです。そんな方法を私もFPとして一緒に考えていければと思っています。

 

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